ゼロイズム

第0章 先天性の病気を授かる数奇な運命

投稿日:03/10/2016 更新日:

改めまして、管理人の神崎龍清です。

私のノンフィクションの回顧録を通じて、
あなたに少しでも何かを伝える事ができれば嬉しく思います。

これからゼロイズムという壮大な物語にお付き合いいただけたら幸いです。

それでは、どうぞご覧くださいませ。

この世に誕生の瞬間

私は日本の兵庫県の県庁所在地である神戸市に産まれ生を授かりました。

産まれた時の体重は約3500グラム。
それだけ聞くと元気そうな赤ん坊の様に思います。

しかしながら、その時既に先天性心疾患を患っていました。
病名は「心室中隔欠損症」でした。

心室中隔欠損症は代表的な先天性心疾患の一つで1000人に3人の割合で出生し、うち約半数は生後1年以内に自然閉鎖することが知られています。

本疾患は治療を必要とする先天性心疾患の約20%とされていますが、胸部外科学会による過去4年間の先天性心疾患手術件数の全国調査でも、本疾患は平均19.3%ともっとも多い割合を占めています。

出典 日本小児外科学会

疾患する割合が1000人に3人ということは0.3%です。
そして、その半数が生後1年以内に自然閉鎖するものの、
私は大人になっても閉鎖しなかった為、0.15%の確率ということです。

聴診器を当てると心雑音がするのが特徴的所見で、
胸部レントゲンや心電図等の所見も参考にします。
昨今では心エコー検査が有力な診断方法になっています。

幼少時には、医師からは激しい運動は避ける様にと言われていました。
発作が起きる可能性があるからです。
しかしながらその様な激しい運動をしなければ、
人並みの生活を送る事ができるとのこと。

幼いながらもその言葉に一抹の不安と希望を両方併せ持っていました。

障害者としてのパラドックス

出生の状況からある様に、私は生まれた時点で既に障害者としての状態でした。
しかしながら、実生活は健常者と同様に過ごしていくこととなりました。
幼少期に障害者としてのパラドックスを抱えながら・・・。

父の人事異動をきっかけにして、
出生地の兵庫県から各地を転々とするようになりました。

物心がつく前の時期の為、
0歳時から3歳児くらいまではほぼ記憶が残っていません。

唯一僅かに残っている記憶が、
とある地域の当時の自宅で昼寝をしていた内容です。
おそらく薄緑色のマンションの一室だったようです。

「暖かい日差しが差し込む部屋で愛に溢れる母親が居ました」

遠い優しい記憶の彼方に。

ゼロイズム -ゼロから始まる世界-

Google Adsense




-ゼロイズム

Copyright© ゼロイズム , 2025 AllRights Reserved Powered by micata2.